私たちが目にする世界、

通称「ウツシヨ」と重なるようにして

人ならざる者が住まう世界、

通称「トコヨ」がある

遥か昔、「トコヨ」をもとに作られたのが

「ウツシヨ＝写し世」であり

ウツシヨの人々は

自分たちを生み出したトコヨの人々を

「神」と崇め敬い

あるいは「妖」「鬼」「悪魔」などと恐れた

トコヨとウツシヨは地続きになっており、

交流も盛んにおこなわれた

トコヨとウツシヨの間に生まれた子もいる

しかし、ウツシヨの人々は

独自に文化を発展させていった

やがてウツシヨの人々は、

海を越え山を越え、

時に憎みあいながらも協力し

トコヨから独立した

 

俗に言う「神との決別」である

かくしてトコヨとウツシヨの世界は別たれた
しかし、完全に決別したわけではない

トコヨとウツシヨは、

細々とではあるが交流を続けている

 

 

 

例えばとある神社では

 

トコヨとウツシヨの狭間で

 

今日も二人が詩を紡いでいる

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